2011年12月29日

マネーボール/MONEYBALL

 あたしはプロ野球にほとんど興味がないのですよね・・・(高校野球は好きです)。 だからどうしようかと悩んだのだけれど・・・結局“マネーボール理論”というものにひかれて鑑賞(ブラピにも、特別興味はないという・・・別に嫌いでもないが)。
 メジャーリーグの『オークランド・アスレチックス』のGMであるビリー・ビーン(ブラッド・ピット)は元野球選手。 常にリーグ優勝を狙ってはいるが基本的にお金のない球団なので、実力選手を育て上げても金持ち球団に次々引き抜かれてしまう。 金がなくても優勝できる方法はないか、と考えていたビリーは、ライバル球団の隅っこで働いている若者に目をつける。 それがデータ分析を専門とするピーター・ブランド(ジョナ・ヒル)で、彼を側近として雇い、ふたりは独自の手法で選手を集め始めるが、監督やコーチなどから「そんなマネーボール理論でうまくいくわけがない」と大反発をくらい・・・という話。

  マネーボール5.jpg はぐれ者が二人。

 打率や得点率ではなく、とにかく“出塁率”に重きを置くのがビリーたちの考え。
 だから塁に出ればよい、それがピッチャーゴロだろうがフォアボールであろうが。 誰も注目していないポイントだから、出塁率の高い選手なら高いお金を払わずとも集められる。
 GM:ジェネラルマネージャーの立場からの映画なので、ビリーに従わない監督やコーチが頭悪いように見えるが、監督やコーチの立場(それは、多くの野球ファンが自分の目線として語るだろう立場)からしたら「なに上が勝手なこと言ってるんだ」になるのでは・・・。 ビリーが元野球選手なだけに現場のことは知らないわけではないということがあるにせよ、他のスタッフとの話し合いが足りないのでは・・・とハラハラする(しかもマッチョ理論な監督がフィリップ・シーモア・ホフマンだということに最初気づかなくて、途中でびっくりする。 もっと似合う役を当ててやれよ・・・)。 自分の考えに従わせるためにビリーがとった行動は、かなり強引でひいた。
 そう、全体的にドライなのである。 金を払う・もらうのプロ同士の関係とはそういうものだ、ということなのかもしれないが・・・他の球団との選手の交換(トレード?)などもその選手に一言の断りもなく勝手に決める。 で、決まったら通告して終わり。 勿論、フロント側の人間もいつクビを切られるかわからない立場ではあれど、これはつらいだろ・・・としみじみ。 日本には馴染まない感じですが、そんなこと言ってられない時代が来るのかしら。

  マネーボール3.jpg だからこそ場面は少ないながらも、ビリーと娘(多分離婚してて、元妻が普段娘を育てている)との会話のシーンがいいあたたかさを醸し出している。 言葉だけでなく音楽を媒介にしたのも素敵!(彼女は『ブラザーズ&シスターズ』に出てる子じゃないだろうか)

 あたしは個人的に、捕手から一塁手に鞍替えさせられた彼が、試合で活躍してくれたのがうれしかった。 マネーボール理論そのものよりも、ビリーとピーターが一緒になってひとりひとりの選手たちにこの理論の有効性を説き、様々な助言や激励を与え、ともに心をひとつにしていく過程があったからこそ得ていく勝利だったのではないか。
 あの一連のシークエンスがとても好きです。

  マネーボール2.jpg ドライじゃない、築き上げたチームワーク。 しかしそうなると、「監督いらない」のでは・・・。

 ただ試合のシーンが少なくて、野球をよく知らないあたしにはわかりにくい部分もあり(むしろ試合よりもピーターがひとりでオーナーと交渉する場面のほうが盛り上がったり)、山場がどこかわかりにくいところも。 なので「え、これで終わり?」とラストは少々困惑。
 それは時間を忘れて見入ってしまったということでしょうか。 『ソーシャル・ネットワーク』と同じ脚本家だそうで、その感じ、一緒です。
 それにしてもブラッド・ピット、メガネをかけてデータを読む姿は『スパイ・ゲーム』の頃のロバート・レットフォードかと思いました・・・やっぱり似てるんだなぁ、と。
 そしてコロンビア映画はソニーの傘下だから、電化製品が全部SONYなのですよね・・・パソコンがVAIOなのは他の映画でも当たり前ですが(でもコロンビア映画以外では使われていない)、ビリーが試合結果に憤って投げつけるラジオまでSONY製だったのにはなんか笑った。 日本人ならではの楽しみ方?

ラベル:外国映画 映画館
posted by かしこん at 18:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする