2011年12月11日

指輪をはめたい

 製薬会社の営業マンである“ぼく”は気がついたら病院にいた。 どうやら頭を打ったらしい。 ここ最近の記憶がなくなった“ぼく”はカバンの中にダイヤの指輪があることに気づいてびっくり。 いったい、誰に渡すつもりなんだろう・・・。

  指輪をはめたい1.jpg Star Jewelry提供、と最初に出たのが笑えた。

 冒頭、頭を打って意識を失った表現としてカメラがぐるぐる回るのだが、かつてそういうめまいに悩まされたことがあるあたしとしてはつらいのである(それでなくともカメラの手ぶれが強いと酔ってしまうというのに)。 うっ、頭が痛いよー、と最初からなってしまい眉間を押さえ続けることしばし。 おかげで物語の中に入り込むことができず、映画の存在自体をかけたトリックにもすぐ気づいてしまった・・・なんかすみませんと思いつつ、だまされなくてつまんない。 まぁ最初に彼を起こす医者が水森亜土なので、本気のリアル映画ではないことは明白なのだが(そのあたりのふわふわ感も、原作である最近の純文学の特徴と一致してるような。 とはいえあたしはこの原作を読んでいないのですが)。
 “ぼく”は片山輝彦(山田孝之)、29歳独身。 おろおろと日常生活に戻ってまわりを見渡してみると、輝彦のことを彼氏扱いする女性が3人もいることに気づき愕然とする。 それぞれ会社の同僚で研究員の住友智恵(小西真奈美)、営業先のお客である風俗嬢の潮崎めぐみ(真木よう子)、公園で自作の人形劇を上演している鈴木和歌子(池脇千鶴)。
 この指輪は3人のうち誰かのためのものなのか、だったら“ぼく”は3人のうち誰を選んだのか、記憶のない状態でいったい誰を選んだらいいのか四苦八苦する物語・・・というべきか。 しかし選ぶことができずにぐずぐずしまくりますが。

  指輪をはめたい4.jpg まったくタイプは違えども、本質的には健気な女たち。 男の理想ですか?

 こんなおどおど青年に三股なんて可能なのか?、というのがいちばんの謎だが(彼女たちからは「なんか輝彦、最近変わった」とか言われているので以前の彼は自信たっぷり風の青年だったのかもしれないが)、山田孝之の優柔不断&挙動不審っぷりがはまっているので以前の彼が想像できず。 しかもすっかりツンデレな小西真奈美、強がれば強がるほど痛々しい真木よう子、痛いキャラなのに何故かかわいらしさを失わない池脇千鶴と女優陣が素晴らしく、輝彦に時折助言を与えるスケート場の少女(二階堂ふみ)の存在感も相まってキャストで見せる映画になっております。 主人公に助言するティーンエイジャーなんて、まるで『(500)日のサマー』ではないか、と思ったけどその役割は大きく違っていた。

  指輪をはめたい6.jpg 二階堂ふみ目当てで行ったあたしであった。

 ラブコメディとポスターにはあったけど、これは“結婚を申し込むタイミングを失った男の哀しき迷走”の物語である。 またしても「男ってバカだなぁ」な話なんだけど、『さすらいの女神(ディーヴァ)たち』ほど愛すべき存在になっていないところが残念(ダメ感が強すぎです)。 とはいえ最後には一応希望が見えるようになってます。
 ただ、映画全体に漂うレトロ感がファンタジックな度合いを強めつつも低予算ぶりも露呈しているようで微妙でした・・・でもまぁ、そこそこ面白いです。

ラベル:映画館 日本映画
posted by かしこん at 06:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする