2011年11月17日

ステキな金縛り/ONCE IN A BLUE MOON

 相変わらずの三谷幸喜宣伝攻撃にうんざりしつつ(「あぁ、なんかこの人、うざいなぁ」とまで感じてしまった)、でも好きな俳優さんがいっぱい出てくるからなぁ、と見に行ってしまう弱いあたし。 しかし結論は・・・予告編ですべてではないか、でした。

  ステキな金縛り1.jpg 証人は落ち武者の幽霊。

 やはり良くも悪くも三谷幸喜は舞台の人なんだなぁ、と感じさせられる絵物語的なオープニングから、物語はしっかり作り込まれた世界。 その中で、出てくるだけで笑いを起こせる浅野和之・生瀬勝久は素晴らしいなぁ!、と実感。 逆に雰囲気重視のナチュラル芝居?がウリの浅野忠信は三谷幸喜の世界に合わない・・・こればっかりは演技力云々ではなく、合う・合わないなので非常にかわいそうな感じがしました(浅野忠信が下手な人に見えてしまうので)。 他には三谷ワールド常連のみなさんごっそり出演ですが・・・数が多すぎて一部はかなりもったいない使われ方を・・・相島一之はエキストラ扱いだし(大泉洋に至ってはエンドロールに使われるスナップショットにしか映ってない)、市村さんはキワモノだし。 佐藤浩市は『マジックアワー』の、篠原涼子は『有頂天ホテル』と同じ役柄で出ているものの「そこまで必要か?」と。 サービスと言われてはそれまでですが・・・なんだかやり過ぎ感が。
 冒頭で事件の謎をばらしてしまうのも効果的といえるのか・・・「犯人は、あなたです」の意外性はまったくないし、それに“法廷で幽霊の存在を認めさせる”点で次々検察側に論破されてしまうのだが「あぁ、そこはああツッコミ返せばいいのに!」と見てる側が歯ぎしりしたくなるようでは深津絵里に同情できないではないか。

  ステキな金縛り2.jpg 法廷は混乱と笑いと驚きの渦。
 最初の法廷シーンでのバナナの扱いなど、これまでの三谷作品の自己パロディが多く見られ、彼の作品を多く見たものほど楽しめる・・・というつくりではあるものの、それはメインストーリーとは関係ないもんね。
 西田敏行・阿部寛・中井貴一はさすがだと思うけど・・・(意外にKANがうだつが上がらないくせに図々しい被告を好演していて面白かった)、なんかそれだけ、なんですよねぇ。 役者さんの個性に乗っかっておいしくさせる、みたいな。 だから“法廷ミステリー”として見るのではなく、だめっこ弁護士エミ(深津絵里)の人生の分岐点、成長の過程を見守る作品、と考えた方がいいのかも。
 エンドロールではエミのその後の人生を落ち武者の六兵衛さんがずっと見守っていることが心霊写真?からわかる、という流れになっているが・・・監督・脚本家にとって多分理想の女性なのであろうエミにそういう人生を歩ませたいのか・・・と感じてしまい、ほんとはそういうこと考えたくないのだが彼個人の私生活が思い浮かび、なんだか腹が立ってしまう、という・・・いけません、そういうことを意識してはいけません。
 こういうライトな、後に何も残らないコメディが必要な時期もある。 それを云々するのは野暮かもしれません。 豪華な俳優陣に酔う、それだけでいいのかも。

ラベル:映画館 日本映画
posted by かしこん at 04:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする