2011年09月29日

ハンナ/HANNA



 これぞ、“リアルもののけ姫”では?



 「『レオン』の少女のその後ともいえる物語」みたいに書いてあるものをどこかで



読んだ記憶があるのでそうなのかしらと思ったけど、全然違うじゃないか!



   リアルもののけ姫な暗殺者・ハンナ



 フィンランドの深い森の奥で、16歳のハンナ(シアーシャ・ローナン)は父エリック



(エリック・バナ)とともに暮らし、サバイバル術や様々な知識を教え込まれていた。



 どうやらハンナにはエリックに言われ続けてきた目的があるらしく、早くここを出たいと



思っているのだが、肝心のエリックは今の日々を手放し危険に突入させることを実は



恐れているようだ。



   なんだかんだと、いまいちいいところがないエリック



 だが、ついにその日は来る。 ハンナの目的は、母親を殺したCIA捜査官マリッサ



(ケイト・ブランシェット)を殺すことだった・・・。



 ハンナはある意味“狼に育てられた子供”のようなもの。 彼女の住む森はまるで



グリム童話の森。 感情とはなんだかわからない、人の痛みは知らない、誰も信じない、



でも自分の能力に自信満々。 のわりに大切な確認を怠る、誰にも言ってはいけない



ことを容易く口走る、などなどうっかりさんな実態。 まぁ、相手は子供だからってこと



ではあるのだが、飛行機を初めて見て驚きのあまり絶句していた子がのちには誰に



言われるまでもなくインターネット検索をしていることも驚きです(一体どのような



英才教育を? 森で?)。



 まぁ、寓話なのだからリアリティを追及するのもまた間違いなんですが。



   『インディ・ジョーンズ4』のときとはまた

    違う、非情の世界に生きる無機質な女をケイト・ブランシェットが不思議な存在感で

    そこだけリアリティを残す。



 これは、シアーシャ・ローナンとケイト・ブランシェットのための映画だと思えば



なんでもOKであるって感じ?(基本的に男の人たち、いいところなし・・・)



 全然違うんだけど、なんとなく似ているところがあるようなこの二人を合わせ鏡の



ように描くことこそ、ジョー・ライト監督がしたかったことでは。



 音楽をケミカル・ブラザーズが担当していたことに驚き!



 ハンナが学んだ「音楽:音の集まりで美しい響きをつくる」にふさわしいような、とても



美しい旋律ばかりだったのだもの(エンドロールのいちばん最後で、いかにもケミカル・



ブラザーズっぽい曲になるが)。



 ラストが投げっぱなしというか、始まりと終わりでハンナが放つ言葉が一緒ということで



「まとまった感」はあるんだけど、一体その先はどうなるのか・・・と考えると非常に悲しく



重苦しい気持ちになる。



 ここは、素直に<寓話である>と受け入れたほうが観客としても気が楽かも。


posted by かしこん at 03:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする