2011年09月06日

夜明けのパトロール/ドン・ウィンズロウ



 ちょっと手をつけるつもりでいたら、加速度的にページをめくる手が止まらない。



思いの外、早く読み終わってしまいました(いや、これがこれまでのあたしのペース



だったはずなのだが・・・どうも暑かったり、眠れない日々が続くと文章を読んでも目が



上滑りしていて内容が理解できないことが多かったから。 多少、回復してきたという



ことか。 でも持久力は落ちてます)。



 主人公は「生涯、サーファー。 ときどき、探偵」のブーン・ダニエルズ。



   本国では<サーフ・ノワール>と呼ばれているようです。



 でもテンポのある軽い語り口は『ストリート・キッズ』から始まるニール・ケアリー



シリーズとどこか似ているのだけれど、ブーンとその仲間たちはもうちょっと年齢的に



大人で、だからニールほどには感情移入しきれない面もあり。



 とはいえブーンのサーフ仲間はそれぞれ個性豊かで、のちのちわかる彼らがそれぞれ



抱えている業のようなものを見せられ、それでも仲間でいられることとは、というあやうい



綱渡りで友情が成り立っているのがわかるのは、ある程度以上の年齢になってみないと



わからない部分なのでしょう。



 それにしてもブーン、その歳で女に弱いってのはどうかと思う・・・(というか見た目の



美しさにやられたら、野心家で高慢でかわいげのないところまでチャーミングに見える



とは・・・ダメじゃん)。



 事件は比較的友好的なムードで解決されるのかと思ったら(途中、サーフィンの歴史や



カリフォルニアとハワイ諸島との関係、ビーチボーイズが憎いということまで語られるし。



でもブライアン・ウィルソンはサーフィンをしたことないし、実は彼はチャラチャラした



サーファーのことなんか憎んでいたんだから、これでおあいこでは?)、後半怒涛の



展開に。 視点が変わるごとに章も変わり、まるで映画やテレビドラマのカット割りの



ようにめまぐるしく進行する。 だから読みやすかったのかもな。



 日本でもサーファーのイメージはあまりよくありませんが・・・これ読んで、そこまでの



覚悟で波に向き合っている人たちは別格だと印象を持ちました。



 既にシリーズ化進行中だそうです。



 ニールにはもう会えないし、これを楽しみに待ちましょう。


posted by かしこん at 04:10| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 買っちゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする