2011年07月18日

ハリー・ボッシュシリーズ、続々読破中!

『ラスト・コヨーテ』/マイクル・コナリー
 順調に、ハリー・ボッシュシリーズ4作目。 例によって例のごとく、ハリーが謹慎処分されているところから話はスタート。 彼が何をやったかはのちのち明らかにされますが、時期がちょうどLAを大地震が襲った直後。 ハリーお気に入りの家も半壊で行政から立ち退きを迫られている(が、ボッシュはそれに素直に従うような人間ではない)。 前作でやりなおしたかに見えた恋人にも去られ、謹慎という名の長期休暇を持て余すボッシュは、ついに禁断の箱:自分の母親殺害事件を再調査することに・・・という話。

  ラスト・コヨーテ1.jpgラスト・コヨーテ2.jpg 上下巻を活かさない装丁だ。
 このへん、ちょっと『ブラック・ダリア』が入ってるのかと思えば、ハリーには内的にこもる鬱感情は見られず、むしろどんどん外側に攻撃的になるようだ。
 けれど、ハリーの母親に対する想いとか、上役アーヴィングとの言葉は少ないが行間にいっぱい何かが含まれている会話など、“ひとりの人間としてのハリー・ボッシュ”をこれまでの中で最も掘り下げた作品で、すごくパーソナルな香りがします(勿論、追い詰めるべき犯人も存在しますが、ちょっと付け足しの感あり)。
 ハリーファンならば多分感動するところ・・・なのですが、あたしはそこまでハリー本人に対して特別な(?)感情は抱いておりませんので、「よかったね」な感じです。
 結構このシリーズ、現実にアメリカで起きた出来事(ロサンゼルス大地震だけじゃなく、O・J・シンプソン事件やら大企業や政治家の汚職やら)がさりげなく織り込まれてるのですよね・・・ということは『イソノ界』的ではなくハリー・ボッシュの世界は現実そのものということで、否応なく彼は年齢を重ねていくということよね・・・。
 ボッシュが定年まで続くのかしら?

『トランク・ミュージック』/マイクル・コナリー
 引き続き第5作。 ロールスロイスのトランクに押し込められた射殺死体が発見される。 “トランク・ミュージック”と呼ばれるマフィアの手口で、被害者は小物の映画プロデューサーであることが判明。 彼は闇の仕事に手を染めており、知りすぎた故に消されたのか、それとも・・・。 そして捜査過程で、ボッシュは忘れえぬある女性と再会するのだった、という話。

  トランク・ミュージック1.jpgトランク・ミュージック2.jpg これもまた上下巻を(以下略)。
 もうびっくりなのは、毎回毎回違う女と恋に落ちておきながら、彼女が出てきちゃったらこれまでの女性たちは十把一絡げになってしまったこと。 それ、他の女性たちに対して失礼すぎないか!
 しかし仕事の面ではこれまた打って変って理解ある新しい上司が来るわ、エドガーがパートナーに復帰するわ、新しく女性刑事がチームに加わるわ、“一匹狼ボッシュ”とは思えないほど仲間に恵まれ、チームワークで捜査が進むのが新鮮です(だがこの幸せが長く続くのだろうか・・・という不安もないわけではなく)。
 しかし裏組織が絡んでそうな事件ほど、実は絡んでない、というパターンが読めてきて、犯人の意外性などはもうなくなっておりますが・・・なんとなく、海外ドラマを見てる気持ちになってきました(つまりキャラクターの人生そのものを追いかけていく感じ?)。

 引き続き、第6作『エンジェルズ・フライト』に入っております。
 でも他のも読みながらだし、7月21日にはヴァランダー警部シリーズ邦訳最新作も出ますんで、多分そっちが先になっちゃうな・・・と思います。
 結局、あたしはマイクル・コナリーよりもヘニング・マンケルのほうが好きみたい。

ラベル:海外ミステリ
posted by かしこん at 05:30| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆ 読んじゃいました | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする