2011年07月11日

戦火のナージャ/UTOMLYONNYE SOLNTSEM 2



 これが『太陽に灼かれて』の続編だと聞いたので、ちょうどCATVの洋画専門の



チャンネルでやるからそれ見てから行こう、と思ってプログラムガイドにピンクの



ペンで丸までつけたのに、忘れた・・・



 しかし上映終了時期は迫っており、『太陽に灼かれて』の放送予定も終わって



しまったらしく、パート2から参加です。 とはいえ前作は16年前だそうなので、



まぁ大丈夫かなぁ、と安易に考えたあたしがいけなかったです。



   お父さん、生きていますか?



 2度目の元町映画館。 レディースデイなれどあたし以外の客はみなシニアで



ある・・・。 「いい映画やと思うんやが、神戸でここしかやってないのう」と元気な



御老体は先日『レッド・バロン』をご覧になったそうで、「いい映画ででっかい部屋



だったんだが、客が4人しかいなくってよ。 誰も見ないのかなぁ」とロビーで主に



受付の人、しかし待ってる客全員に向けてるくらいの音量で話していたので、



おずおずと「あたしも『レッド・バロン』見ましたよ」と自己申告してみた。 



 あたしは割合公開すぐに行ったので、まだお客は10人以上いたと思う・・・それでも



大ヒットは見込めなさそうな映画に、比較的大きなスクリーンをあてがってくれたOS



シネマズミント神戸には感謝したいです(複葉機のドックファイトを、小さなスクリーンで



やっては申し訳ない、と思った人がいたのだと信じたい)。



 「あれ、ええ映画やったよなぁ」



 「はい、よかったです。 でもドイツ映画でしたけど英語でしたよね?」



 「そこやねん! ドイツ語ちゃうかったのがなー」



 「え、英語だったんですか」と、受付の方も参入。



 「ジョセフ・ファインズとか英語圏の役者さんも出てましたし、最初から世界配給を



見込んだみたいでした(と、勝手なあたしの印象を事実のように喋るなよ・・・)」



 「あ、なるほど〜」



 しかし御老体は別のものに興味をひかれたのか話は違うほうに行ってしまい、



『レッド・バロン』の話はそれで途切れた。 でも、普通の映画館でそういうことは



あまりないので、これも小さい映画館の(そして思いついたことを喋りまくる人からの)



恩恵なのだろうという気がした。



 と、前振りが長くてすみません(いや、映画も長かったけど)。



   多分、前作でも大きな役割を果たしたの

   であろう人物は、この時点でKGB幹部のアーセンティエフ大佐(オレグ・メンシコフ)。

   ナージャの存在を知ってかくまっているし、そしてコトフ元陸軍大佐は既に

   処刑済みであると書類をつくったらしい。 彼がカギを握る人物ぽいのだが

   ・・・出番少なかった・・・次に持ち越し?



 思想犯の投獄・スターリンの粛清、そして第二次世界大戦を背景に、多分前作で



生き別れてしまった父と娘(コトフとナージャ)の数奇な運命・・・という話だと思われ



ましたが・・・ロシア人、意外とユーモア好き? 冒頭からお笑いポイントが・・・そして



ストーリーも幾分寓話的(ちょっとご都合主義というか偶然が重なり過ぎというか)。



 だから実際に起こった戦争をモデルにしているのに、他の戦争映画に比べると



なんだか悲壮感がなくて(ソ連兵側もあまり事態を掌握してない感じありだし)。



 でも戦場シーンは『プライベート・ライアン』的にリアル追求姿勢なので、全体の



印象がアンバランス。



   のちのち父は再び戦場に駆り出され、

    最終的に極寒の地で何かを待っている・・・。



 最終的にはコトフのいる世界とナージャのいる世界が微妙に重なり合っていない



ような、時間的にずれているのか、もしくはコトフの世界はもう死者たちの世界なん



だけどそのことに気づかずに戦い続けてるかのようにも思えてきてしまったです



(でもそれはあたしが『太陽に灼かれて』を見ていないから、らしい)。



   逃げたナージャはいつの間にか

      衛生兵?として戦場へ。 そして死にそうな兵士の要望に応える。



 唐突な終わりはあたかもロシア正教におけるイコンのようなものを指しているの



かしら(やはり寓話性が強いということ?)、と思っていたら、あたしのうしろの列で



見ていたご夫婦(この方たちは前作をご覧になっていたらしいのだが、ご主人が



動くたびにあたしの背もたれをガンガン蹴るので正直迷惑だった)が帰りがけに



「まだ続きありそうやな」と言っていて・・・え、じゃあこの二時間半も、完結編への



つなぎなわけね!、と衝撃を受ける。



 ロシア人、気が長すぎないか・・・。



 しかもコトフを演じているのは監督のニキータ・ミハルコフ自身であり、ナージャ役も



なんと監督ご本人のお嬢さんとのこと(名前もナージャ・ミハルコフ!)。



 なんだかすごい・・・私小説的とか半自伝的とかそういうわけでもなさそうなのに。



 というわけで、これ一本では評価ができない映画のようです。



 映画に引き込まれないわけでもなかったのですが、説明不足を感じる部分と、



ユーモアと呼ぶには不謹慎と感じる場面(そこが“人間臭さ”なのかもしれないけど)が



ちょっとあたしの気持ちにそぐわないので・・・そこがいささかマイナスで。



 やはり戦争はよろしくない、と思いつつも、ポーランド側に同情してしまっている立場と



してはソ連もドイツもどっちもどっちという気もするし・・・難しいわ。


posted by かしこん at 05:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする