2011年06月06日

レッド・バロン/THE RED BARON (DER ROTE BARON)



 ドイツ映画。 大作っぽいのに地味すぎる印象、「いかにも三宮シネフェニックスが



かける映画」のもろタイプじゃないですか、ということで、見る(つまり個人的に掘り出し



物の可能性大、ということで)。 そんなわけで、予備知識ゼロ。 客席は白髪まじりの



男性客ばかり! あたし、最年少?



 で、ドイツ映画だと思ってたんですが・・・タイトルやクレジットの肩書(Directed by



みたいな)が英語・・・台詞も英語だ!(吹替にしては口と動きあってるし、人によって



ドイツ訛りきつかったりきつくなかったり・・・世界配給を視野に入れて、ということなの



かしら?)



 舞台は1916年、第一次大戦中のドイツ。 男爵の子息であることから“バロン”と



呼ばれるドイツ空軍一の操縦の腕を誇るマンフレート・フォン・リヒトホーフェン



(マティアス・シュヴァイクホファー)は飛行機乗りの騎士道精神を語る高潔な男



だった。



   空の上が彼の生きる場所。



 のちにライバルと呼ばれる連合軍のパイロット・ブラウン大佐(ジョセフ・ファインズ)の



機を撃墜するも彼を救出し、看護師ケイト(レナ・ヘディ)に託す。 のち、彼は敵軍の



無敵と呼ばれたパイロットを撃ち落とし、撃墜記録を塗りかえ、自分の愛機を真っ赤に



塗る作戦で“レッド・バロン”と呼ばれる英雄に祭り上げられていく。



 序盤に繰り広げられる複葉機のドッグファイトの高揚感ときたら、誰が誰だか



わからない(知らない役者さんばっかりだし、最初はどっちがドイツでどっちが



連合軍かわからないし)ということもあり、『紅の豚』の最後のほうの空中戦よりも



はるかに盛り上がりました。



   雲海の上を飛んでるんだよねぇ

                     ・・・風防もなしにさ。



 そして、「え、第一次大戦ってこんなに牧歌的だったの?」と思わせる前半は、



あくまで上空からしか地上を見ない(そして貴族階級にある)パイロットである



リヒトホーフェン目線だから。 それでも、仲間は一人ずつじわじわ減っていくのが



せつないですが。



   仲間たちと。

     ところで、“赤い彗星”ってこっからきてるのかしら?(非ガンダム世代なもんで)



 けれど「ドイツ空軍の守り神」として英雄扱いされてからは、弟を同じ隊に入れ



られて宣伝に使われたり(この弟がまた目的のためなら手段を選ばず的な冷酷さを



もっていて、こういうタイプの青年がのちのちナチスになるのかなと思わされた。



ま、めでたくも、彼は兄たちと空中戦を繰り返すことで“騎士道”の意味を知るように



なるのだが)、果ては戦死されては士気にかかわるとドイツ軍の命令により地上



勤務にさせられたり。



   どっかで見たことあると思ったら、

   サラ・コナー(『ターミネーター:サラ・コナークロニクル』の)じゃないか!



 ケイトとの出会いや地上勤務を経て、リヒトフォーヘンは戦場とは騎士道の通じる



場所ではないことを知り苦悩する・・・という展開はお約束なれど、丁寧に描かれて



いるので好感触。 また、彼の相棒というか同志的関係の人物にユダヤ人をもって



くるのも今っぽい(彼は架空の人物だが、同じように従軍したユダヤ人は数多くいた



ようである。 特に仲が悪いとか差別っぽい感じは一切なかった)。



 が、がっかりなのはケイトである。 リヒトフォーヘンと恋仲になるのはいい。



 彼に戦場の現実を思い知らせておきながら、地上勤務になったことをよろこび、



自分のために命を大事にしろみたいなことを言う。 彼は自分一人のしあわせのために



残りの人生を生きられるような立場でも性格でもないのに、それがわからないとは!



(ドイツ人と日本人は気質が似ていると言われるが、すんなり理解できるあたり



確かに似ているのかもしれない)



 リヒトフォーヘンのジンクスであった古いジャケットについて、はっきり台詞にせず



その行方をわからせる演出は粋でよかったなぁ。



   やはり見どころは空中戦。



 スクリーン狭しと飛び回る複葉機、大空に等距離に浮かぶ気球。 後半へ進むごとに



空の戦場も悲惨さを増していくのだが、“飛行機乗り”というロマンチズムは消えない。



 戦争とノスタルジーを一緒にしてはいけないとわかっているが、そういう時代だった



のだということでお許しいただきたい。 なんで日本はこういう(変なイデオロギーに



偏らない)戦争映画、つくれないのかなぁ。



 リヒトフォーフェンの最後の出撃は、25歳のときだったそうである。



 あぁ、なんか切なくて、いい映画だった。


posted by かしこん at 04:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

かつてない注目



 地元の県知事選挙がこんなに全国ニュースで取り上げられたこと、今まで



あったであろうか、というほどの騒ぎになっていて驚いた。



 結果がわかり・・・まぁ、予想通りのものではあるんだけど、全国紙は「原発



推進派勝利」と書いている。



 残念ながら、地方自治・県知事選挙はひとつの論点で決まるほど簡単なもの



ではない(どの選挙もそうだと思うけど・・・『小泉郵政選挙』の弊害ですか?)。



 で、これまでの流れから考えると、首長を公明・共産・社民等から出したことが



ありません(当選できても市町村・県議会レベル)。 「公明とか共産って“出れば



負け”なのによく出続けるな〜」って昔から子供心に思ってました。



 なので公明の地盤ではない!、ということは強く言っておきたい(学会員の方が



いらっしゃらないということではありませんが、他の地域に比べれば少ないという



ことです)。



 実際のところは、「ここしばらくの知事の中で三村氏がいちばんましである」と



県民が思っている、というだけのことです。 まぁ前任者がひどかったんだけど、



そいつが作った借金だいぶ返してくれたみたいだし、県のイメージアップ作戦も



かなりがんばってると思う(それは他県に出たからこそ感じます)。



 他県の人に「原発で何かあったら責任取れ」って言われるのはなんか違う気が



するんだけど・・・じゃあ、今の福島第一原発のことは福島県民のせいなのか?



 というか、ここで青森が仮に原発や核燃料サイクル事業から完全撤退したら、



六ヶ所でとりあえず引き受けている全国からの核のゴミ、どうなるの?



 これは一時の感情論で決めるべきことではない、と思う(まぁ原発利権の闇が



あることは事実らしいが、それはこれからオープンにしていくべきこと)。



 選択肢の中で唯一ましなものを選んだ=原発賛成! 事故の責任も引き受けます!



と受け止めるバカはわざとだよな・・・そんなバカが同じ日本人とは思いたくないが。



 それだけ民主アレルギーが強い、ということでもあるんですよ。



 まぁ、「ちゃんとやってください」と新知事には申し上げます。 戦いは(いろんな



意味で)これからですから。


posted by かしこん at 03:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 時事問題・ニュースに思うこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする