2011年06月05日

鎌塚氏、放り投げる@サンケイホールブリーゼ



 劇作家・演出家の倉持裕さんは「そんなにめちゃくちゃ好き!」というわけでは



ないんですが、目の付けどころはあたしが面白そうと思うところに近い、と最近



感じるようになったので要チェックです。 とはいえ、好きな役者さんが出てないと



行くところまではいきませんが。 今回はラーメンズ・片桐仁くんが出てるのと、



いちばん最初の公演案内情報に「いつしか思いもかけないホラーな展開に」みたいな



ことが書いてあったからだった。 映画よりも演劇でホラーをやるって難しいから。



   のわりに? ポスターがメルヘン??



 羽島伯爵家に仕える執事・鎌塚氏は年齢にともない引退、あとを息子の鎌塚



アカシ(三宅弘城)に託す。 アカシ氏がお城のような羽島家の勤務初日、かつて



別の貴族の家で働いたことのある女中頭・上見ケシキ(ともさかりえ)と意外な再会を



果たす。 羽島家当主(大河内浩)はアカシに父親と約束したことを果たしてほしいと



言うが、アカシはなにも聞かされていなかった。



 羽島家は家柄はよいが実際家計は火の車、成り上がりながら羽振りはいい堂田



男爵夫妻(片桐仁・広岡由里子)から援助を得たいが正面から頭を下げるのはいや



だという。 だったら、堂田夫妻の弱みを握ればいいのでは・・・と一計を案じるアカシ



だが、物事は思った通りにはまったく進まず・・・という話。



   なんか、明るいよなぁ。



 かなりコメディである。 どう見てもコメディである。 堂田夫妻が出てくれば出て



くるほどコメディである。 上映時間が一時間を過ぎ、「ここからどうやってホラーに



持って行くんだ???」とあたしは考え続けた。



 そしてドタバタ度を増しながらコメディはつきすすみ、最後“ちょっといい話”的



しんみりとした叙情を漂わせ、終わった・・・



 え、ホラーはガセネタ?



 それとも最初の宣伝の段階では台本は出来上がっていなかったのか?



 あたしが勝手にホラーの文字を読み間違えたのか?



 なんか、粗探しをするように見ちゃって、すごく損した気分なんですけど・・・。



 携帯電話もある現代で、執事稼業がやっていけるほどお屋敷は多いのかとか、



華族制度廃止されてから何年たったかわからないけど、そういう方たちは今でも



昔の肩書を名乗っているのだろうかとか、そんなしょうもないリアリティーについて



まで考えてしまったじゃないか(そもそもここは日本でいいのか、とか)。



 片桐くんの破壊力は相変わらずだし、広岡由里子さんのぶっ飛びぶりもさすが



です。 羽島家奥様の佐藤直子さんは今までそんな強い印象がなかったんだけど、



強気な中に隠しきれない上品さがあって素敵! 堂田家の執事・宇佐役の玉置



孝匡さんは顔は全然似てないんだけど、“ちょっとダメな小林隆”って感じがした。



三宅くんは杓子定規なほどに真面目にやろうとすればするほど物事がおかしくなり、



それに納得できず苦悩する姿、非常に似合ってて笑えます。



   パンフレット¥800−

      演劇にしては安い方。 おつり200円は募金箱へGO。



 だから“ホラー”って期待しなければ、もっとフラットな状態で楽しめたのになぁ!



 なんか残念だ・・・。


posted by かしこん at 05:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 舞台・演劇・芸術・イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする