2010年11月18日

ミレニアム2&3、連続上映!

 以前『ミレニアム』を上映した映画館とは全然違うところで、2と3を連続上映!、の告知。 それぞれ一週間限定・一日一回上映のみなのでペア前売券を買った。 
 買っといてよかった・・・レディースデイではまかなえなかった。

火と戯れる女/FLICKAN SOM LEKTE MED ELDEN

  ミレニアム2−1.jpg ポスターイメージ

 1から多少時間がたっておりますが(約一年後?)、リスベットがリゾート先から帰ってくるところから話は始まる。 おっと、彼女の自己治療的休暇は一切カットか!
 メインストーリーのみに特化する大胆な原作の刈り込みは一作目では成功したけど二作目以降はどうなんだろう・・・おまけに初めて画面に出てくる人には「リスベット・サランデル(天才ハッカー)」などと字幕が出る親切ぶり。 親切と言えば聞こえはいいが、つまり多い人物を観客に理解させる描写が少ないということです。
 ボクサーのパオロさんはご本人なのかしら? ハリウッド映画を見慣れた身には思わず歩道を逆走するカーチェイスシーンの予定調和じゃないリアルさにぶっとびましたが、人間同士のアクションシーンはなんかいまひとつ物足りず。 わっ、それ気づくよ!、とかもっと速く動けるよ!、とか(そういう場で自分にそれができるかは棚にあげて)考えてしまいます。
 一作目にあったあの冷たくどこか重苦しい空の色や空気感(それこそスウェーデン独特!)が薄まっているのがなんか残念。 もともと2と3は連続ドラマにすると聞いていたから企画変更やらスタッフや予算やらいろいろあったんでしょうねぇ。
 キャストが全員続投なだけいいのかも。 しかし衝撃の新キャラ・金髪の巨人がこいつか〜、な肩すかし感はなんなんだ(だが彼が生来持たされているある種の鈍感さを考えればこれでよかったのかもしれん)。 ビュルマン(リスベットの後見人弁護士)とビュルク(元公安警察、原作ではビョルクだったのでは?)、名前も似てるが見た目も似ていて紛らわしい!
 そしてついに登場のザラはキモいおっさんだった。
 リスベットが主役のためミカエルの出番は少ないが、そして頼りなさ度も原作より高いのだが、前作よりもジャーナリスト的エゴイスティックさを見せてくれたりします。 時間の都合上話の展開はかなり都合がいいのだが、ブブランスキー警部補側の動きをほぼカットしちゃってるから仕方ないのか。

  ミレニアム2−2.jpg ミカエルとブブランスキー。
    ブブランスキーさん、活躍が中途半端だ・・・。
 文章で読んだものがそのまま映像になっている、という楽しさは頭の中の想像とほぼ同じもしくは映像がそれ以上だった場合に限られるが、血まみれでよみがえるリスベットの姿には「ホラー映画かっ!」と叫びたくなる迫力(?)があり、かなり心の中でどよめきました。
 でも、リスベットと前の後見人パルムグレンとのやりとりは心和むものだった。

  ミレニアム2−3.jpg パムグレンさんリハビリ中。
 彼女に最初からこういう家族がいたら、きっとこんなことにはならなかったんだろうなぁ。 しみじみ。


眠れる女と狂卓の騎士たち/LUFTSLOTTET SOM SPRANGDES 
 2と3は前後編のような扱いだから間をおかずに公開してくれるのはありがたいかも。

  ミレニアム3−1.jpg ポスターイメージ

 病院に収容されたリスベットと、彼女を亡きものにしたい者たちと彼女を守りたい者たちの攻防が最終的に裁判で結実! でも緊迫の法廷劇のようなものを期待してはいけません。 あくまで2のつづきですから。
 なにしろ『騎士たち』ですから、リスベットのために協力し合う人々の姿を期待するわけですが・・・リスベットの元上司アルマンスキーの出番はどうした! あまりに出てこない間が長いので心配になった(勿論語られてないだけで十分仕事はしてるんだが)。
 あたしはアルマンスキーさん、結構好きです。
 どうしてもミカエルと『ミレニアム』編集部、ハッカー仲間プレイグにばかり描写が集中してしまうのが残念。

  ミレニアム3−4.jpg でも病院のドクターは大変いい感じです。
 だいたいが表情なしもしくは仏頂面のリスベットが、3ではなんと二回も笑います。
 どこで笑うか、というのがポイント! 非常にリスベットらしい。
 ただ裁判の展開はすっきり!、というわけにはいかず・・・はっきりいって違法な手段で見つけた証拠の積み重ね。 悪事が白日の下に曝されるのはいいんだけど、そんなことでいいのかよ・・・と思わなくもない。 裁判官側に女性が多いのはいかにもスウェーデンって感じだけど、リスベット提出のDVDに恐れをなしてしまったというのがわかって法律家としての部分が弱いかなぁ。 女性を不当に虐げてきた男たちへの鉄槌の具現がリスベットならば、このシリーズで描かれるべきなのは女性の本質にある強さと賢さだと思うんだけどな・・・なんかそこはぐだぐだになってしまったような。 警察の方たちがすでにいきなり腐敗してない公安の指揮下に入ってたのもびっくりだし。 うーむ、こういう省略って難しい。
 ミカエルという理解者を得、他人を受け入れることをリスベットが知る、という成長物語の部分は描かれていたけれど。

  ミレニアム3−3.jpg これはリスベットの戦闘服。
 ちなみにあたしは『ミレニアム』編集部のクリステルがすごくお茶目&おとぼけ&いい人で気に入った! 原作より楽しいキャラになってた。
 デヴィッド・フィンチャー監督、ナタリー・ポートマン&ダニエル・クレイグでこのシリーズ、ハリウッドリメイクが進行中だそうですが・・・『ぼくのエリ』のリメイクと同様やめておいたほうが・・・北欧の空気感は北欧にしか出せないと思うから(だからケネス・ブラナーもヴァランダー警部のドラマをスウェーデンオールロケにしたんじゃないだろうか)。 ダニエル・クレイグじゃミカエルの情けなさは出るのだろうか。 フィンチャーならば陰鬱な空気感は出せるかもしれないが、脚本次第だな。

ラベル:映画館 外国映画
posted by かしこん at 02:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 movie | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする