2020年10月24日

あたたかい飲み物がおいしくなってきた

 つい、まだ冷たい飲み物も飲んでしまいますが、あたたかい飲み物を飲む機会が増えてきた。 さらに、飲んでおいしいと感じている。 秋になってきているなぁ、とまた実感。
 先日、仕事場の人から「もらいものなんだけど」とティーバッグをいただいて・・・週末、飲んでみる。

  202007もらったレシピアのお茶1.JPG ルシピア “星祭り”:日本緑茶とグリーンルイボスのブレンド、ミルクフレーヴァ―。
 ベースは緑茶なので、カップを十分温めたものにティーバッグイン、90℃前後のお湯を注ぎ、シリコン製のマグカップ蓋をして2分ほど待つ。

  202007もらったレシピアのお茶2.JPG 蓋をはずしたとき。
 思いのほか、色が薄いような・・・パンパンのティーバッグを引き上げてゴールデンドロップスが落ちるまで待っていたら、もうちょっと色が濃くなりました。 そして確かに、香料的なバニラの香り。
 一口、飲んで・・・前半は緑茶なんだけど、後半はルイボスティーの風味が残るというか、でも完全にルイボスティーじゃない。 なんか不思議な味で、クセになるかも。 だけど、ミルクフレーヴァー必要だったかなぁ。 これがなければちょっとハチミツを入れてみたかったかも。
 伊藤園のラフランス・ルイボスティー、そういえばおいしかった。 まだ売ってるかな、今度探しに行ってみようか。

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2020年10月23日

猿の罰/J・D・バーカー

 <四猿殺人鬼(4MK)>三部作、完結編!
 とはいえ一作目『悪の猿』のときにこの三部作構想はあったのか? 二作目『嗤う猿』と『猿の罰』が前後編のようなつくりなので、正確には二部作なのかも? 確かに『悪の猿』には解明されていない謎が残っていたはいたけど・・・次作でごろっと形を変えてしまった。

  猿の罰 4MK3.jpg “THE SIXTH WICKED CHILD”
 シカゴの街を震撼させ続けた連続殺人鬼“四猿(4MK)”と、彼を追う刑事サム・ポーター。 が、4MKとポーターは昔から知り合いだったとされる写真や記録が見つかり、市警・FBIは大混乱。 さらに各地で4MKらしき手口の死体が続出。 サム・ポーターは事件の主犯なのか否か?!

 もう、序盤からばんばん死体が現れる。 『嗤う猿』からの登場人物はそのまま引き継がれているので、前半、数日おいて別の本を読んでからこっちに戻ってくると、「はっ、この死んだ人、誰?」となってしまい<登場人物一覧>を何度か見直した。 これはめんどくさい、とその後は一気に読むことにした。
 登場人物が多いため、臨場感を出すために章立てが細かく、「そこで次の人に切り替わるか!」とイライラしかねないところだが・・・ポーターの相棒ナッシュのイカした面が見れたり、実直すぎなFBI捜査官のポールの更なる実直さが見られたりと読者としてキャラへの愛着を感じてしまいました。
 でも刑事さんたち、SARSウイルスに接触したかもしれないというのに、隔離を受け入れるどころか捜査に歩き回る。 具合が悪くなっているのに「風邪をこじらせただけだ(ウイルスには感染していない)」とマスクもつけない・・・睡眠不足で過重労働、抵抗力が下がっているのに。 まぁ日本も人のことを言えませんが、こういうメンタリティならCOVID-19も広がりますよね・・・と納得してしまう(Beforeコロナの世界を、ついWithコロナ時代の価値観で見てしまう)。
 しかし・・・意外性を重視するあまり、先に描かれていた部分もひっくり返されそうな気配に、ちょっと訳がわからなくなる。 結局、4MKの両親はなんなんだ? あなたたちが息子を助けていればこんなことにはなってないよね? でも助けるって意識はなかったよね、あなたたちはサイコパスで、シリアルキラーだから。
 ラストのサムの選択は・・・気持ちはわかるけど、それはやっちゃいけなかったよ。 いや、やるなら全部やらなきゃダメだよ。
 『悪の猿』は残酷でひどい話だが、奇妙な爽快感があった。 でも、続きの話にそれはない。 意外な結末もあるけれど、それ以上にやりきれないんですけど・・・。

ラベル:海外ミステリ
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2020年10月21日

マティアス&マキシム/MATTHIAS ET MAXIME

 グザヴィエ・ドラン新作、上映最終週になってやっと観に行く。 なんだかタイミングが合わなかった。
 劇場版『鬼滅の刃』が公開になって映画館に人が増えたし、本格起動という感じがする。 これを観に行った神戸国際松竹では『鬼滅の刃』をやってませんが、週末は全席開放してるし、検温チェックが厳しくなって「絶対に映画館ではクラスターを出さない」という意気込みを感じました・・・。

  マティアス&マキシムP.jpg その瞬間、恋に変わった。

 カナダ・モントリオール周辺。 幼馴染でずっと仲の良いつきあいをしてきたグループの中で、エリート弁護士の道を歩むマティアス(ガブリエル・ダルメイダ・フレイタス)とバーテンダーのマキシム(グザヴィエ・ドラン)は中でも親友だった。 ある日、リヴェット(ピア・リュック・ファンク)の妹エリカが「映画を撮る!」と言い、でも俳優役の友人たちがとんずらしてしまったので、その役回りが急遽マットとマックスにまわってきた。 断り切れず、キスシーンを撮ることになった。
 12日後、マックスは仕事を探しに(出稼ぎ?)、オーストラリアに行くことになっていた。 二人に芽生えてしまった感情はいったい何なのか・・・という話。
 男同士の恋愛、というよりも、ずっと昔から家族のような仲間だったのに、そんな相手を好きになってしまってまわりとの関係が壊れないかと悩む感じは誰にでも起こることだし、なんとももどかしい恋愛映画だったなぁ。

  マティアス&マキシム4.jpg マティアス=マット、マキシム=マックス。
 マックスには顔に赤あざがあるのですが、あたしも大きくないけど足に赤あざがあるので、彼の気持ちちょっとわかる! というか彼視点で見てしまいました。 まるで目から血の涙を流しているかのようで、複雑な家庭環境にいることがビシビシと伝わる! マックスの母親役が『Mommy/マミー』の母親役と同じアンヌ・ドルヴァルなので余計に、マックスのつらさが胸に迫るのです。

  マティアス&マキシム2.jpg 幼馴染グループの関係性がいい!
 最初は・・・というか、みんなでわちゃわちゃと喋ってるシーンはだらだらしていて全然意味がないんだけど、おバカな空気感がじわじわと沁みてくる。 マックスのあざのこともみんな当たり前に受け入れていて、全員が存在そのものも受け入れている。 お笑い担当と思わされたリヴェットも実はすごくいいヤツで、あることで深く傷ついたマックスの手をぎゅっと握る仕草がものすごく自然だったし、みんな見直したよ!
 と、仲間たちのよさが伝わってくるにつれ、マットの不可解さに困惑する。 マットはマックスが好きなことを受け入れられずにじたばたしていることもみんなは受け入れているようなのに・・・マットのやってることはひどくないか?、と。 それもまた恋の理不尽さ故なんだけど、マックスの気持ちになったら「ちょっと待て! それはどういうことだ!」って言いたくなるんですよ。 感情が爆発する水の表現はとても美しいんですけどね。

  マティアス&マキシム6.jpg 赤あざって体温や血流によって色の濃さが変わる。
 だからものすごくマックスの感情が高揚したときにあざの色が濃くなるシーンは印象的で、よくわかる! 仲間内ではあざのことは気にしないけど、バス停など第三者から視線を感じてしまうとか・・・無遠慮な世間の目が集約されているのね。
 相変わらず音楽の使い方がツボ。 おもにフランス語だけどときどき英語が混ざってきてもすぐ英語だと気づかないネイティブ感(同じカナダ人でもフランス語と英語を話す人たちの間に深い川がある的な)、明らかに顔の売れたスター俳優がいないためのリアル感で、マットとマックスが実在するような気持ちになってた。 マックス、幸せになって!、と思わずにはいられない。

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2020年10月20日

『クリミナル・マインド』 ファイナルシーズン

 WOWOWにて、『クリミナル・マインド・ファイナル』絶賛放送中!
 ですが、このドラマはワンシーズンのエピソードが多い印象・・・だから録画はしているのですが、まだ観ていなくて・・・なんとファイナルとなるシーズン15は全10回! これまでの約半分ではないか!
 こりゃ急げ、とあわてて追っかけ視聴中。 もう今日の放送は第8話になっているよ。

  クリミナルマインドファイナルP.png このメンバーで最後まで。
 例によって日本語吹替版で観ておりますが、ファイナルシーズンの第一話、この人、犯人ですよね!、の声がどう聴いても「モリジュン!」。 ホッチのときと喋り方は変えておりますが、明らかに森田順平さんです。
 まぁ、レギュラーで出ていないなら、森田順平をキャスティングしない理由はないですよね。 結構出番も多かったし、ロッシ(菅生隆之)との直接対決はついニヤニヤしてしまう〜。 けど、ホッチとして出てほしかった・・・という気持ちも拭いがたく(モリジュンファンとしてはホッチ役はモリジュンのいちばんいいところが出てる役だったからさ)。 でもこの顔ぶれで収録してくれたのはうれしいことで。
 そういう、日本語吹替版視聴者に対する気遣いというか、愛を感じます。
 そしてファイナルシーズンということで、レギュラーメンバーの私生活についてもより描こうとしているオリジナル。
 いろいろあったけど、長く続いたドラマを終える、ここにも愛情が。
 扱う題材はシリアルキラーなので愛にあふれてなどいないけどもさ、出演を続けたキャストたちとスタッフのチームワークを感じるわ。
 今のところ、4話まで観た。 最終話までに追いつくぞ!

ラベル:海外ドラマ
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2020年10月19日

『24』、全シーズンがAmazonPrimeVideo対象に!

 『24JAPAN』第一話の放送後、確認したときにはオリジナルの『24』はSeason1の第一話しか無料では観れなかった(追加料金が必要だった)のだが・・・さっきたまたまAmazonPrimeVideoのトップページを見たら、『24』全シーズンがPrimeの対象になっていた!
 ヤバい、これは観てしまうじゃないか。 というかPCでの作業中のBGMにしちゃうというか。

  24 Season1.jpg キーファー・サザーランド、若いわ・・・いま、スーパードラマTVで『サバイバー ‐ 宿命の大統領』Season2を観てますけど。

 あぁ、こういう配信モノって、いつでも観られるのかなぁと思っているといきなり終了したり、「あ、観れない」とガッカリしたやつが急に観られるようになったりするんだなぁ。 今、同様にPrimeで石黒版『銀河英雄伝説』本伝が観られますけど、これもいつか観られなくなるのかなぁ。 観れる時期があったり、観られなくなったりの繰り返しなのかもしれないけど。
 ドラマWはWOWOWのメンバーズオンデマンドで過去の作品がほぼ観られるのはありがたいし。
 しかしWOWOWがあり、CATVがあり、AmazonPrimeにも入ってしまっているあたし・・・NETFLIXに加入するタイミングがつかめない。

ラベル:海外ドラマ
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2020年10月18日

なつかしの『24』

 ほんとにやったんだなぁ、『24』の日本版リメイク。
 関西では金曜日深夜、『探偵!ナイトスクープ』のあとの放送なので24時を回ってからのスタート、時間が遅すぎるという声もありますが・・・なんかたまたま、先週は初回をリアルタイムで観ちゃいました(一応、録画セットはしてあった)。

  24JAPANP.jpg 事件はリアルタイムで進行中
 冒頭の「倉庫に突っ込むトラック、倉庫内で棚が一個倒れる」の図には目が点になりましたが・・・思いのほかオリジナルの『24』Season1の第一話をかなり忠実に再現してるじゃん!、とびっくり。 でもちょっと時代的に古いと感じてしまう部分もあり・・・高校生が友だちの家の電話番号をメモるだろうか? 祖母がお菓子を作っている孫に「いいお嫁さんになるわ〜」って言うのも・・・脚本は長坂秀佳か、意図的なのか微妙なところだ(第二話ではポリコレに配慮したっぽい台詞があったので、おばあさんの頭が固い設定であるということで)。
 キャストのみなさんががんばっているのはすごく感じるのだが。 時間をカウントするデジタル時計、どうせならオリジナルと同じにすればよかったのに・・・。
 ただ本家『24』って、Season1を経ての2と3の盛り上がりが素晴らしかったので(1は打ち切られる可能性も考慮に入れて、12話で一回話が落ち着いているし)、Season1だけリメイクしても『24』の面白さは伝わるのであろうか。

 で、ついオリジナル『24』Season1の第一話、無料放送中だったので観てしまった・・・。
  24 Season1.jpg わー、なつかしい。
 勿論、吹替版です。 ジャックの娘キンバリーの声は園崎未恵だったっけ、とか、誰が吹替担当だったかをしみじみ思い出したりして(小山力也のインパクト強すぎなんで)。 こっちの続きを観たくなっちゃうかも。 いや、どうせならSeason2だなぁ。

ラベル:ドラマ
posted by かしこん at 17:23| 兵庫 ☀| Comment(0) | テレビ・テレビドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月16日

今日は6冊(2020年10月16日時点)。

 いきなり涼しいを通り越して冷え込んできた。 まぁ10月も半ばなので当たり前なんだけど、昨日まで昼間、暑かったじゃん、と思うとなんかやりきれない・・・服の準備もできてないし。 何を着たらいいのよ〜。 待ちに待った秋が来たというのに、自分の季節感に困惑。
 でも文庫新刊はしっかり秋も押し迫ったラインナップに。

  猿の罰 4MK3.jpg 猿の罰/J・D・バーカー
 『悪の猿』・『嗤う猿』に続くシリーズ三作目にして完結編。 というか『嗤う猿』と『猿の罰』はほぼ続きもの前後編のようなものだから二部作と言うべきか。 さぞ仰天な結末が、とハードルが上がっていますが、大丈夫でしょうか。

  ガンストリートガール エイドリアン・マッキンティ.jpg ガン・ストリート・ガール/エイドリアン・マッキンティ
 <ショーン・ダフィ>シリーズ4作目。 ごめん、まだ1作目で止まってる・・・。
 訳者あとがきで武藤陽生さんが、とにかくこの四作目を翻訳して出したかった!、という気持ちだったことを知る。 ショーンの返事(?)・「あい」への熱い思いも知りました。 最初は「?」だったけど、『コールド・コールド・グラウンド』後半では慣れてきて愛嬌さえ感じてましたよ。 そして文芸翻訳の儲からなさについてもあらためて・・・なんかすみません。 せめて、できる限り買わせていただきます。

  地下鉄道 文庫版.jpg 地下鉄道/コルソン・ホワイトヘッド
 以前単行本を図書館から借りて読んでいるが、「文庫版出たら買う!」と思っていたので、買った。

  死者はよみがえる【新訳版】フェル博士 ジョン・ディクスン・カー.jpg 死者はよみがえる【新訳版】/ジョン・ディクスン・カー
 フェル博士シリーズ。 主人公クリス・ケントの友人の名前がダン・リーパー・・・ってことにイヤな記憶がよぎる(綴りは違うんだろうけど)。 章立て多め、章にタイトルありという構成が古典っぽくてなんかワクワク。

  マイル81わるい夢たちのバザール1.jpgわるい夢たちのバザール2夏の雷鳴.jpg マイル81 夏の雷鳴<わるい夢たちのバザールT・U>/スティーヴン・キング
 キングの短編集、日本独自の二分冊パターン。 最新刊が文庫オリジナルで出るのはありがたいなぁ、と<序文>を見たら、2014年・・・タイムラグがこんなにあったとは。 個人的にはキングは長編のほうが好きだけど、短編の完成度はどんどん上がっているというし、やるせない気持ちやどん底に落ちる気分も、悪くない。

ラベル:新刊
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2020年10月15日

今日は4冊、マンガのみ(2020年10月中旬)。

 10月は続きモノのマンガが結構出る・・・不意を突いたものまで。

  詩歌川百景01 吉田秋生.jpg 詩歌川百景 1/吉田秋生
 『海街diary』完結後、しばらく間を開けるのかと思ったら・・・すずの“弟”和樹の物語。 これは『海街diary』の姉妹編、というか・・・もとから書かれることが決まっていた物語だったのか。 一巻目からすごい完成度なんですけど!

  ちはやふる45.jpg ちはやふる 45/末次由紀
 なんか、絵が全然変わってない? というか、こんなに変だった?、というのが衝撃で、話が頭に入ってこない・・・44巻の詩暢ちゃんの描き方が盛り上がったのに、なんか盛り下がった・・・何故?

  七つ屋12.jpg 七つ屋志のぶの宝石匣 12/二ノ宮知子
 ついに話の本筋にガンと戻った! サイドストーリーも健在。 こういうバランスがよい。 作者あとがきによると、この巻から全面デジタル原稿になっているそうで・・・『ちはやふる』の絵が変になっているのはそのせい?

  神は細部に宿るのよ6.jpg 神は細部に宿るのよ 6/久世番子
 ファッションエッセイ。 面白いんだけど、一巻にまとまるのに二年ぐらいかかるから、ファッショントレンドの微妙なずれが・・・まぁ、それも含めての『神宿』なのですが。 本革のカバンを持ち続けている身としては、作者とそのまわりの人が「革のカバンは重い」と違う素材の軽くて扱いやすいヤツに流れていることにショックを受けるのであった・・・。

ラベル:新刊 マンガ
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2020年10月14日

そして、バトンは渡された/瀬尾まいこ

 2019年本屋大賞受賞作。
 あたしの好みは最近の本屋大賞に合わない・・・と思っていましたが、『流浪の月』はまぁまぁよかった。 そんなときに「これ読む?」と仕事場で見せられたのが『そして、バトンは渡された』だった。
 「読みます!」ということでお借りした。

  そして、バトンは渡された文庫版.jpg バトンとは、命だったり家族だったり愛情だったり。
 優子は幼い頃に母親を亡くし、父の海外赴任をきっかけに離れ離れ。 その後も優子をめぐる家族の形は流転する。 高校3年生となった今、血の繋がらないニ十歳年上の義父と二人暮らし。 しかし優子には「自分はまったく不幸ではない」と感じている――。

 びっくりするほど、登場人物はみなテンションが低い。 パッションとか情熱とか、そういうのとは縁遠くて地道で感情の起伏が乏しい(ある意味、安定している)。 そういう人たちの家族愛とか、恋愛とか・・・いいんだけど、盛り上がらない!
 でもそういうローテンションな、できる限り言葉で表そうとする姿勢は、若い読者層には好ましく映るのではないか。
 ひどい人と描かれる人は登場しないし(一部おバカな高校生はいるが、「高校生でこれ? 中学生じゃなくて?」と聞きたくなる幼稚なレベル)、大人にはひどい人がいるが、まず優子がひどいと思っていないのでひどいと描かれてはいない。 ただ、あたしはもうスレた大人なので、「あぁ、ファンタジーだなぁ」とつい思ってしまうだけ。
 こういう世の中ならいいよね、と若い人には希望を持っていてほしい。
 食事も大事だけど、メインだけじゃなくて副菜もほしい。 かつ丼ならあっさり汁物、山のような餃子なら青菜のおひたしとか、彩りがほしい。 定食屋のおかずは模範解答過ぎてひねりがない。 それが同時に物語の感触でもあるかも。

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2020年10月13日

ミッドナイトスワン/内田英治

 映画での説明されていない部分が気になって、つい買ってしまった。
 もう一度あの物語に触れるのはつらいのであるが・・・先を知っているから、まぁいいかな、と。 むしろ間を置かないほうがいいのかもしれない。

  ミッドナイトスワン文庫.jpg 作者は監督・脚本の方。 ただのノベライズというわけではないのか。
 凪沙、一果、りん、と登場人物の名前の漢字がわかってちょっと不思議な気持ちになる(映画では名前は音でしか示されない、文字では表現されていなかった)。 映画で文字が出てくるのは呼ばれない戸籍上の名前だけだった。
 小説というか・・・映画のベース、脚本に少し肉付けしたもの、という感じか。 三人称だが視点が定まらず、小説としての基本ができていないっぽさに困惑してしまうが、それもあたしの固定概念なのかも。 そもそも「映画を観た人」を読者に想定しているのかもなぁ。
 やっぱり納得のいかなかったところはこれを読んでも納得がいかなかったが・・・映画には出てこなかったけど、凪沙さんの近くにいい人がいた、ひどいやつばかりではなかったというのは、よかったなぁ、と思った。 瑞貴(ミズキ)のその後は、また別に映画になりそうだけど、それはそれでファンタジーになってしまうのだろうか。

ラベル:新刊
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2020年10月11日

生牡蠣を食べます! @ガンボ&オイスターバー

 こんなご時世ではございますが、十月ですし生牡蠣を食べに行きませんか!、とお誘いあり。
 行きましょう!、体調は問題なし! 熱もなく咳も出ない。
 では、恒例のガンボ&オイスターバーへ!

  20201011ガンボ&オイスターバー2.JPG20201011ガンボ&オイスターバー1.JPG 国産生牡蠣8ピース×2を4人で。
 というわけで一人4ピースの生牡蠣、さらっと食べる。 真牡蠣はミネラル多めで比較的さらっと味がまとまっているが、北海道仙鳳趾産のが飛びぬけてミルキーかつミネラルが複雑な感じがした。 それぞれの素材の味を知りたいので、他にいろいろかけるものは準備されていますが、レモン汁で十分です。 4つだからな・・・何十個と食べるのならば、途中の味変もいいでしょうけど。
 コース料理だったが、次のメニューが出てくるのが無茶苦茶速かった・・・。

  20201011ガンボ&オイスターバー3.JPG ホットオイスター(素焼き・香草ガーリックバター焼き・カキフライ)
 カキフライは中がめちゃくちゃ熱いので、後回し。 火が入るとまた全然違う味になる。 小さくなって食べやすくなるし。
 その他、次々料理が出てきて、どんどん片付けねばテーブルの上に置くところがなくなる〜、とどんどん食べることに集中してしまったので、写真を撮れず・・・。
 おいしかったけど、<本日のパスタ>だけちょっと粉っぽかった・・・茹でが足りなかったのでは? 粉っぽいよりは、アルデンテじゃないほうがいいよ(ちょっと茹ですぎぐらいのほうが好き)。

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2020年10月10日

ミッドナイトスワン/MIDNIGHT SWAN

 『007』新作が公開延期になってしまった(日本先行公開にならないかな、と期待していたのだが、甘かった)。 マジで映画界、ヤバいな〜。 だからこそ観に行けるものは行っておけと改めて思うのである。
 この映画については「草gくんがトランスジェンダー役らしい」という事前情報しかない状態だった。

  ミッドナイトスワンP.jpg 最期の冬、母になりたいと思った。
 新宿の夜の街。 ステージで“白鳥の湖”を踊り、ホステスとして働くナギサ(草g剛)は性転換手術のために貯金をしているが目標はまだ遠い。 ある日、地元広島の母親から電話があり、いとこのサオリ(水川あさみ)が育児放棄で警察沙汰になりそうだから、娘のイチカ(服部樹咲)をしばらく東京で預かってほしい、中学校の天候手続きも済ませ、本人も東京に向かっているところだという。 困惑するナギサだが、同居を余儀なくさせられ・・・という話。
 ナギサ側の話とイチカ側の話が別々に語られ、それが次第に混ざっていくのだが、見知らぬ二人が心を通わせるまでの過程には時間がかかるんだよ! 端折りすぎだよ!、と中盤あたりまでハラハラしっぱなし。 説明しようとしない、不親切ともいえる編集のため、いろいろ誤解を招きそうだから。

  ミッドナイトスワン6.jpg トモロヲさんのママ、最高!
 山口小夜子風の髪型と見事なつけまつげで喋り出すまで田口トモロヲだとわからず(声はそのままだからすぐわかるんだけど)。 ナギサの仕事仲間たちにもそれぞれ事情が・・・でもそれを描く時間はない。 通りすがりの酔っぱらいなど、類型的描写も多々あり・・・「えっ、多様性を描く映画においてもステレオタイプに描かれるキャラはいるの?!」とちょっと驚く。 そりゃ、誰しも人生の一場面においてはステレオタイプ的になっちゃう瞬間もあるだろうから、それをツッコむのはお門違いかもしれないけど、気になったよ! もしくはステレオタイプキャラは、この映画においてはどうでもいい人間ということなのか。

  ミッドナイトスワン2.jpg バレエが大きなウェイトを占める。
 広島のときにイチカがバレエを少し習ってたんですかね? 描写はないですが、そう推測される部分あり。 イチカのバレエがぐんぐん上達することで時間の経過を表現しているんだろうけど、実際にはどれくらいの時間が経過しているのかはよくわからない。 若者は短期間でも急激に成長しますね。 でも転校してきたばかりのイチカに絡んでくるバカ男子(これも類型的描写)に、イチカが教室の椅子を躊躇なくぶん投げたのは爽快だったよ!
 バレエ教室で一緒のリン(上野鈴華)とイチカとの複雑な関係は・・・ある場面で腑に落ちた(それまではよくわからなかった)。 なんだ、そういうことだったのか。 それ以降リンは三人目の主人公ともいえる立ち位置につくのだが、やっぱり時間が足りないよぉ。 イチカとリン、演じている二人がとてもよいので場面の足りなさがつらい。

  ミッドナイトスワン5.jpg その分、イチカとナギサのパートは増える。
 かといってめっちゃ幸せ、というわけでもない。 ほんのわずかな満たされた時間は長く続かない。 けれどその短い時間の心穏やかな気持ちたるや。 だから後半以降の、ナギサの身に起こる出来事の数々に、心をえぐられる。
 そもそもナギサの、イチカとの初対面時の態度はまったく褒められたものじゃない。 自分にとっては迷惑かもしれないけど、相手は子供だってこと忘れないで! ナギサは自分のことでいっぱいいっぱいで、ホルモン治療の副作用で苦しんでいたり、多分頑ななイチカの態度にかつての自分を見て頭に血が上っちゃったんだろうけど、大人としてそれはないわ。 そんな風に思うほどに、あたしはナギサを自分と同年代の女性として見ていた。 やたら仕草が“女っぽい”のは、女らしくしたいという気持ちの表れが過剰になってるのだろう。 ものすごいピンヒールのブーツで常に歩いたり、でもかばんはいつも同じもの・・・。

  ミッドナイトスワン4.jpg バレエの先生(真飛聖)の存在がほぼ唯一の救いだったけど・・・。
 彼女はイチカもナギサも普通の個人として向き合う。 相手を知ればそれは難しいことではないのに、「流行ってますよね、LGBT」とか言っちゃうやつは世の中にごろごろしていて、ほんと情けないわと殴りたくなる。
 そしてなにもそこまで・・・とナギサがまるで翼を折られた堕天使のように横たわる姿には心の準備ができていなかったので声が出そうになってしまった。
 エンディングでは救いがあるようなつくりだけど、そこに行くまでイチカはどんなに苦しんだのか。 省略したらいいってもんでもないぞ! 他にも、「えっ、そこ、そんな風になるの? なんで? それをまわりはどう受け止めたの?」と言いたかったシーンもあって、諸手を挙げて褒めたい映画ではないのだが、終盤のイチカの心身ともにいい方向へ成長したことに安堵を覚え、それまでの気になったところが薄らいでいくような気がしたのも確かだ。

 あぁ、と以前小日向文世さんがおかまの役をやった映画のことを不意に思い出す。 『非・バランス』って何年前だっけ?(調べたら2000年だった、小日向さんはこれで映像の世界で知られる役者になったのだ。 おかまの菊ちゃんといじめられ体験を経て他人に心を開かないと決めた女子の物語)
 マイノリティをめぐる状況はよりひどくなっているの? それとも映画がよりリアルな現実を描こうとしてるせい?
 理解は進んでいるようで進んでいない、と思い知らされる。 それがいちばんの衝撃だった。

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